“食料ならはじめから此処にあった…”
Webサイトを巡回していると、この文字が大きく書かれたバナーを見かけたことはありませんか。
特に、このブログのように漫画を扱ったサイトであるならなおさらです。
もしかしたら、いまこのページの右上にも表示されているかもしれません。
これは、八頭道尾さんが原作小説を書き、合田蛍冬さんがコミカライズを担当した『ドクムシ』という漫画の広告です。
上で書いた文言以外にも、何種類かの広告を見かけたことがあるのですが、どれも明らかに”人間の肉を食べる”ということを想起させるような文言が大々的に描かれています。
明らかに、”最近飽和気味な監禁系ホラー”の香りがしたのですが、人肉を食べるという発想はあまり見たことがなかったな…と思い、読んでみることにしました。
スポンサーリンク
ライトなホラー
漫画のあらすじは、もはや説明するまでもないような王道路線。
訳の分からないまま突然監禁された主人公たちが、学校らしき場所に閉じ込められ、一週間生き残らなければならないというもの。
用意されたものは肉切り包丁のみ。食料は一切なし。
そのなかで主人公たちがどう生き残っていくのか…
こういう言い方はアレですが、どこかで見かけたような馴染み深い設定と世界観です。
そして、その後の展開も王道路線。
生き残るために疑心暗鬼になった主人公たち。
果たして何人が生き残ることができるのか…
生き残った先にあるのはハッピーエンドかバッドエンドか…
最後の最後まで何も解決しなさそうな目が離せません。
スポンサーリンク
ライトなエログロ
さて、冒頭にも書いたような人肉を食べるというテーマをはじめとする、この手の漫画では期待せざるをえなグロ要素ですが、現段階では期待していたような心にクる描写はありませんでした…
当たり前のように人がどんどん死んでいくのが、この手の漫画の特徴(見せ場)でもあると思うのですが、どうにも気持ち悪くなるほどのグロではないかなという印象。
まだ二巻までしか発売されていないということもあり、登場人物たちが極限状態とはほど遠いためではあると思うのでこれからの展開に期待ですかね…
そして、見出しで”エログロ”と書いたように、エロ要素もありますよ。
そんなにエロくないけどありますよ…
ここまで書くと”どうにも物足りないありがちな漫画”というネガティブなことしか書いていない気がしますが、これは他に何作か同じようなジャンルを読んでいる人にのみ言えること。
ライトなホラー系の漫画を読みたい人や、これかこのジャンルを読み始めたい人には、ぴったりな作品だと思います。
広告でこの作品を見かけて気軽に読んでしまっても後悔しないグロさというのは素晴らしい。
予想の範囲内の安全な恐怖がそこにはあります。
行き過ぎた演出はなく、憂鬱な気分になることなく、続きが気になる。
覚悟を決めずに、軽い気持ちで手に取ってみてはいかがでしょうか。