つぼみシリーズの単行本です。
表紙を見た段階で、買うか買わないかとても迷っていたのですが、
ネットで試し読みが出来ると知って、覗いてみたらつぼみを読んでいたときに結構好きだった漫画家さんの単行本だということが判明。
表紙の雰囲気が全く違っていて気付かなかったです。
ある意味で表紙詐欺。個人的には中身の雰囲気のほうが断然好みです。
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内容紹介
短編が沢山です。
自分がつぼみを買っていたときの漫画も載っていて、懐かしい気持ちでいっぱいになりました。
未完の恋
席が前後の女の子たちの会話。
こういう百合未満な話は素敵だと思うんです。
まだ百合ではないということで「未完の恋」なのでしょうか。
夏の思い出
大好きだった従姉妹のお姉さんが結婚する話。
幼い頃の憧れと約束を切なく描いています。
胸の炎
ヤンデレ風味。
大事な人の幸せを祈れない主人公と、主人公の気持ちに全く気づかない恋多き女の子の話。
シュガー
虫歯とキスの話。
女子高生らしい可愛らしい会話が印象的でした。
ところで虫歯って本当に伝染るんですか…?
三年前の…
台詞なしの6ページ。
箱にしまってあったアイスの当り棒から高校時代を回想する話です。
絵と雰囲気だけで、高校時代の思い出と現在が描かれています。
キャメル
彼氏持ちの好きな女の子に好きだと言えない女性の話。
「煙草くらい好き」という表現はとても素敵だと思いました。
愛煙家の方なら納得できるのではないかと。
鬼丸さんの恋
派手目な女の子がバイト先の地味目でお姉さん気質な女性を好きになる話。
今巻では一番王道的な話だと思います。
ファミリア・ファミリア
三本立て。
結婚してしまった幼馴染のお姉さんの子供のお守りをする話。
これだけで済ませてしまうと大層分かりづらいと思うのですが。
家族愛と百合が綺麗に混ざった素晴らしい作品でした。
子供と旦那さんの気持ちが描かれているのも良かったです。
泣き猫月光を浴びる
猫が擬人化してご主人様に想いを伝えようとする話。
鉛筆描きが作品の雰囲気と合っていて、儚くも暖かい作品になっています。
最後の三編は百合ではないので省略で。
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感想
全体的に短い作品が多いのですが、各々の作品のテーマがしっかりと伝わってきます。
また、ハッピーエンド以外の作品が結構入っていたのが印象的でした。
百合系の短篇集は基本的に最後は幸せになる作品が多く、暗めの話は入っていても一話くらいな気がするのですが、この漫画には何話かハッピーエンドじゃないのが入っていました。素晴らしい。
一つだけ残念だった点を言えば、最後の数話は掲載雑誌が違うため百合ではなかったことでしょうか。
でも内容は普通に素敵でした。ただ百合じゃないだけで。
絵も内容もすごく好みでした。
現在は連載をされていないようですが、また描いてくださるといいな…。