終点のあの子 (文春文庫)

柚木麻子『終点のあの子』

表紙に惹かれて購入。
四編からなる連作小説(?)みたいな感じです。
最初の章で出てくる主人公以外の女子高生たちが他の章の主人公になっていく形式でした。
このような形式の小説は何と言うのでしょうか。
女子高生たちの生々しい感情や痛々しい思いがぎっしりです。
とても痛々しいです。
生々しいと言っても女子高生だった経験がある訳ではないのでアレなのですが…
クラスでの立ち位置、友達への嫉妬、特別な人間になりたい気持ちなど。
今考えるとさして重要だと思わないようなことを気にして必死になる女の子の気持ちが描かれています。
全体的にハッピーエンドではない感じがしますが小説の内容から考えるとこれでよかったのではないかと思いました。
中高生時代に感じた「女の子って怖い」という気持ちを思い出すような、
怖いモノ見たさでもう一度読み返したくなるような小説でした。

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