かつて魔法少女と悪は敵対していた。(1) (ガンガンコミックスJOKER)

メニアック四コマ漫画、藤原ここあの『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』

魔法少女と悪の参謀が正しく殺し合う為に不必要な感情とは。
妖狐×僕SSの藤原ここあ最新作! 殺し愛わない敵対4コマ!

“妖狐×僕 SS”の最終巻が発売されましたね。
メディアミックスまでされ人気作の連載終了に、むせび泣いた方も多いのではないでしょうか。
りりちよ様がもう見られないなんて…

しかし、そんな藤原ここあさんが”妖狐×僕SS”最終巻と同時に新刊を出しました。

“かつて魔法少女と悪は敵対していた。”

不覚なことに、ゴシック体を使ったグリッド感の強い表紙の雰囲気(と絵柄)が今までの作品と違いすぎていて、”妖狐×僕SS”の横に並べられていたにも関わらず、藤原ここあさんの新作だということに気づかなかったため、気づいた後にもう一度本屋に寄るはめになりました。

まどマギから大きなお友達に改めて注目され始めた”魔法少女”という題材。そのラノベっぽいタイトルから、今作はどんな物語なのかと、期待を胸に購入しました。

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恋愛系四コマ漫画

主人公である”悪の組織の参謀”が”魔法少女”と闘う…
そんな話かと思いきや、ページを開いてビックリ。
“参謀さんが魔法少女に一目惚れ”という、非常にマニアックな題材を扱ったラブコメ系四コマ漫画でした。なんというメニアック。
雰囲気としては”妖狐×僕SS”の日常パートに近い感じ。

貧乏な生活に苦しみながら、お金のために魔法少女になった頭の弱そうな薄幸少女のために、毎回おいしい食べ物を差し入れする参謀さん。
シリアスな戦いや、非道なやりとりは一切なく、ほのぼのとした日常が繰り広げられます。
参謀さんが、己の立ち位置から葛藤するシーンは多々あるのですが、もはやお約束レベルの茶番。

もともと、冷静沈着なキャラクターである参謀さんが、魔法少女のために右往左往する姿はとても滑稽で微笑ましいです。

しかし、ただの四コマ漫画かと思いきや、要所要所に良い雰囲気のシーンをしっかりと挟んでくるのが、この漫画のニクいところ。
“これがギャップ萌えか…”と納得せざるをえないほど、参謀さんがかっこよくなります。
“妖狐×僕SSの御狐神くん”もそうでしたが、藤原ここあさんは残念なイケメンを書くのがとてもお上手ですね。

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メニアック

基本的には、”魔法少女の貧乏ネタ”と”右往左往する参謀さんネタ”で構成されている本作ですが、この限られたシチュエーションで、ここまでネタが出てくるなんて…!!
そう思わずにはいられないほど、多彩なネタが飛び出してきます。
特に魔法少女に関するネタはメタ的な要素が沢山盛り込まれており、必見です。

四コマ漫画ということもあり、そんなに長く続くことはないでしょうが、
まだまだ膨らます気マンマンな設定やキャラクター、
特に悪の組織側で未登場のキャラクターも多数残っており、今後の展開に期待せざるをえません。
次巻が楽しみです。

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デザイナーをしています。ジャンル関係なく気になった漫画を読んでいます。オススメの漫画を教えてください。 Twitter:@TakemitsuaN