須賀しのぶ『芙蓉千里』

芙蓉千里 (角川文庫)

表紙とあらすじに惹かれて購入。
昔の日本の女性というのは魅力的ですね。

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女性の力強さ

ハルビンの遊郭にある女郎の話です。
この手の話だと「女性たちのドロドロとした内容」という勝手な偏見を抱いていましたが、そのような要素はあまりなく、主人公を中心とした個々の女性の強さや考えを主体に描かれていました。
フミとその友人であるタエの関係が素晴らしいです。
同時に遊郭に入った二人の間にある友情だけではない黒い嫉妬心のようなものも描かれていたのが印象的でした。
また、各女郎の名前は花にちなんでいるのですが、
凛としてたり、儚げだったりと、それぞれの花のイメージに沿っている気がしました。
ちなみに花言葉などは全くわかりません。ごめんなさい。
主人公含め、全てが幸せというわけではなく、むしろ不幸せだと感じるような登場人物が多いのですが、その中でも芯の通った女性たちの姿がとても美しかったです。

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主人公の葛藤

賛否両論ある終わり方だと思います。
先にも書いたように、決して大団円ではない気がします。
大体の小説であるような恋愛至上主義のような感じの終わり方ではないので、そういうのが好きな方は違和感を感じるかも知れないです。
フィクションに現実性というのも野暮な気がしますが、個人的には設定やキャラクター性に即した現実的な終わり方だったと思います。

読みやすい

523ページという文庫本にしては結構なボリュームで、時代背景も現代ではないということで読みきれるか不安だったのですが、全く問題なくすらすらと読むことができました。
というか純粋に面白くて続きが気になって仕方なかったです。
ただ、日清戦争・日露戦争辺りの時代背景で、舞台が中国ということもあり、その辺りの知識があったほうが面白いかもしれません。
普段なかなか読まない分野でしたが、とても面白かったです。
続編が後二つほどあるみたいですが、そちらも文庫化されるのでしょうか…
楽しみです。

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1巻完結の漫画を集めました。

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