現代の少女漫画の王道、咲坂伊緒の『アオハライド』

アオハライド 13 (マーガレットコミックス)

はじめに断っておきたいのは、私(@TakemitsuaN)が20代も後半に差しかかったの男性だということです。
いい歳した男が少女漫画を読むなんて…という意見はとりあえず置いておいて、そんな人間が書いた感想だということを念頭に置いておいていただけると幸いです。

…こんな言い訳じみた文章からはじめてしまいましたが、咲坂伊緒さんの『アオハライド』を読みました。
累計800万部が売れ、アニメ化もされ、更には実写映画化までされた本作。
今までも読もう読もうと思っていたものの、なかなか踏ん切りつかなかったのですが、最終巻が発売されたのを機に一気読みをしました。

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すらすら読める≒フックがない

さて、冒頭にあんな文章を書いてしまったのには訳がありまして…
お気づきかと思いますが、こんなにヒットした作品にも関わらず、自分にはあまりピンきませんでした。
咲坂伊緒さんの作品は、「BLUE」から始まり「マスカラブルース」や「ストロボ・エッヂ」までは読んでいるのですが、一番人気を博したはずの本作「アオハライド」が一番印象が薄かったという…

誤解しないで欲しいのは、面白かったのは間違いないということ。
キャラクターも魅力的でしたし、物語の展開もドキドキさせられました。

しかし、記憶に残らない作品だったという印象が拭えません…
良い意味ですらすら読める、悪く言えば強いフックがなかった
というのが、本作を読み終えた後の正直な感想でした。

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新しい王道の形

この原因について、考えられるのは自分が歳をとったということ。

本作が掲載されていたのは「別冊マーガレット」。
完全にティーン向け少女漫画の雑誌です。
ティーンなどとっくの昔に過ぎ去った自分が読んでときめきを感じるには少し歳をとりすぎてしまったのかもしれません…
また、一気読みしてしまった(次の単行本を待つまでの楽しみがなかった)ことも印象に残りづらかった原因だと思います。

しかし、王道には王道ならではの良さがあり、恋愛漫画でも年齢を問わず人気を博す漫画も数多く存在します。
同じ掲載雑誌での具体例を挙げるなら椎名軽穂さんの『君に届け』でしょうか。(『君に届け』は連載が開始した時期と本誌の対象年齢が、自分が読み始めた年齢と若干被っているため判断が難しいのですが…)
それらの作品から感じられる、自分たちが青春の現役だった頃の王道路線を想起させるような雰囲気を感じなかったことも、今作を十二分に楽しめなかった要因なのではないかと思います…

しかし、冒頭でも述べた本作の人気ぶりを考えると「アオハライド」は現代の新しい王道なのでしょう。
強烈なフックや難しい心理描写・設定などを入れず、一昔前の王道を想起させるのではなく、現代に合ったキャラクターや物語を活かした今の王道を突き進んで行く。

自分が別冊マーガレットの漫画を読み始めた頃に本作を読んでいたら、全く違ったの感想を抱いていたと思います。
それほどに基本に忠実で真摯な作品です。

まだ少女漫画というジャンルを読み始めたばかりの人、興味はあるもののどこから手を付けたらよいのか分からないという人にはぜひ読んでいただきたい一冊です。

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