こんな女性と仲良くなれるならSEもいいじゃないですか(震え声)
後書きにも書いてあるように、2004年から2007年にかけて同人誌で描かれていた漫画だそうです。
なので絵柄は結構初期の頃の気がします。
「九月病」ほど前ではなく、「箱舟の行方」と似ている気がします。(絵の雰囲気が)
スポンサーリンク
装丁
素晴らしい。
本当にヴァーチャル・レッド。
カバーが赤の半透明になっていて、妖しい雰囲気が漂っているのですが、
カバーを外すと更にすごい。
色使いはカバーをつけた状態に反してとても鮮やかなのに、顔が妖艶すぎて引き込まれます。
表紙のデザイン(というか仕組み)でこんなにテンションがあがったのは久しぶりです。
スポンサーリンク
内容紹介
SEの藤井が同僚の由乃に教えられた
「戸締りの一切されていない赤い屋根の家と、そこに住む女性」
の元に訪れる。
その女性は誰にでも体を許してくれるという。
実際に訪れて、情事に及んでしまうが、
その女性の薬指には指輪がある。しかし夫の影が一切ない。
不思議な既視感と、その女性に惹かれ、藤井と女性の同居生活が始まる。
という話。
上記の三人が主な登場人物です。
この女性がとても魅力的。
情事の際の艶かしい雰囲気と、普段の生活での可愛らしい雰囲気、
キャラクターが全く違う。
また、主人公の藤井にこの女性を薦めた同僚の由野。
時折、自分が全てを知っていることを藤井の仄めかします。
藤井や女性に何かしらの深い関係がある気がしますが、今巻ではその立ち位置が明らかにされていません。
妖しい…
まさにシギサワカヤさんだなぁと思いました。
もちろん悪い意味ではないです。
シギサワカヤさんの漫画は説明がとても難しい。
毎回テーマは違うし、読み終わった後に思うことも違う。
でもシギサワカヤさんの漫画だなと思う。
こういう漫画家さんはなかなかいらっしゃらないと思います。
また、この漫画で個人的に面白いと思ったことは、
「女性に名前がないこと」
一回も名前で呼ばれていません。
そこがまた、女性の妖しさを強調しているのだと思います。
1巻ということで、まだ物語的に謎が多いです。
今後どのように展開していくのか、続きがとても楽しみです。
どうしても一般的なハッピーエンドが思い浮かばない。
また、全く関係ないのですが、
今作の藤井、「箱舟の行方」の笹原がSE、現在楽園で連載されている話の主人公がデザイナー(多分Web系の)。
シギサワさんはそちら関連のご職業の方が好きなのでしょうか