“枯れ専”という言葉をご存知でしょうか。
自分よりもかなり年上の男性に惹かれる女性の総称です。
年齢を重ねて落ち着いた男性の魅力たるや…!!
『長閑の庭』はそんな枯れ線の人たち垂涎の作品です。
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年の差恋愛
この漫画は年の離れすぎた男女をメインに置いた恋愛漫画です。。
女性向けの漫画で”年の差”をテーマにした恋愛漫画といえば、西炯子さんの『娚の一生』を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
しかし、今作の登場人物はそれよりも更に年が離れています。
ドイツ語専攻の大学院一年生の”朝比奈元子”は、もともと好意を寄せていた教授(64歳)の”榊郁夫”に勢い余って告白をしてしまいます。
作中でも触れられますが、親子よりも祖父と孫という関係に近いような年齢差です。
当然のように、勘違いだと一笑されてしまう元子ですが、
当の本人も、祖父が大好きだったという過去があり、自分の気持ちが”嗜好なのか・恋なのか”で悩み始めます。
そんな元子に、榊教授は”好きとその分類”についてドイツ語のレポートを提出するよう促すのです。
そして、元子はレポートを書くために自分の”教授に対する気持ち”と”好きとは何か”について理解しようとし、その過程で自分自身も変わっていこうとします。
教授との恋愛事情以外にも、地味で頭の固い典型的な文系女子である元子がどのように変化していくのかもこの作品の楽しみの一つでしょう。
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枯れた男性の魅力
さて、冒頭でも少し触れましたが、
この漫画の特筆すべき点は”榊教授の枯れた男性としての魅力”だと思います。
男性の私から見ても最高にかっこいいです。
年配の人特有の落ち着きや思慮深さ。
そして、自分の年齢と現実を理解しています。
多くの少女漫画で登場するような”頭が良くてスポーツもできるイケメン”とは訳が違います。
全てを経過して、若者が持ち得ないものを兼ね揃えているという魅力。
真意のほどはさておき、”枯れ専”女性が増えているという話も否定しきれません。
アンチエイジングも大切ですが、いい感じに年齢を重ねていくことも大切なのだと思いました。
枯れ専の人はもちろんのこと、枯れ専ではない人も年配男性の魅力を知るきっかけとして手に取ってみてはいかがでしょうか。