タカハシマコ『荒野の恋』

荒野の恋(3)(KCデラックス なかよし)

桜庭一樹さん原作の「荒野の恋」が完結しました。
前巻がそれは私と彼女は言ったと同日発売だったので、なかなか新作が発売されないタカハシマコさんにしては驚きのペースな気がします。

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少女の再現性

桜庭一樹さんとタカハシマコさん、両者とも作品の主役に少女を持ってくることが多いのですが、今作も同様に主人公は少女です。

桜庭さんの書いた少女を、タカハシマコさんが描くというのはとても贅沢ですね。
両者の書く(描く)少女は共通項が多々あると思っていたのですが、今回のコミカライズで、そのことを再実感させられました。

主人公のいい意味で野暮ったい感じや、ときおり感じる魅惑的な雰囲気はもちろんのこと、「少女」から「女」に徐々に成長していく姿もきちんと再現されています。

巻数の関係上、原作にあった様々なエピソードが省略されていたのですが、この作品で一番重要な要素である「少女」は雰囲気を損なうことなく忠実に再現されていました。
流石はタカハシマコさんと言わざるを得ません。

また、現代寄りの鎌倉が舞台のはずなのに、どこかレトロな空気が漂う設定も原作そのままです。

もともと、原作が大好きで読み込んでいたため、たとえタカハシマコさんと言えども原作の雰囲気・美しさを再現できるのだろうか…という失礼な不安がありました。

しかし、実際に読んでみて吃驚。
好きだった作品がコミカライズされた際に度々感じる「コレジャナイ感」は殆ど感じませんでした。
むしろ、それとは逆に実際にイラストが付いたことで新たな魅力に気づいたキャラクターも何人かいたことも個人な収穫でした。

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そうだ、原作も読もう。

漫画も充分に素晴らしいのですが、やはり個人的には小説も推したいです。
漫画も原作の雰囲気を忠実に再現していてとても素敵だったのですが、最後のほうが若干駆け足に感じたことや、色々なエピソードが省略されてしまったことを考えると、タカハシマコさんの絵柄に惹かれて購入された方も、今作の話・雰囲気が気に入ったのであれば、ぜひ原作も手にとっていただきたいです。
タカハシマコさんの作品がお好きな方ならきっと気に入ると思います。

三部作になっていますが、一冊が短く、文章も読みやすいので休日の一日で読みきれるかと。
よろしければこちらからどうぞ。

また、今作とは関係ないですが、タカハシマコさんは乙女ケーキもお勧めです。

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