はんだくん(1) (ガンガンコミックス)

スピンオフってレベルじゃねーぞ、ヨシノサツキの『はんだくん』

読み切りから連載になり、前期(2014年夏)にはキネマシトラスによってアニメ化までされた”ばからもん”。
イケメンだけど残念な書道家と島の住人たちとの、笑いあり・涙ありの心温まる物語に癒された人も多いと思います。
今回紹介する『はんだくん』は、ばからもんの主人公である書道家”半田清舟”の残念な高校生活を描いた作品です。

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完全なギャグ漫画

しかし、”ばからもん”で描かれているような、人々のハートフルな交流や人間としての成長を期待して手に取ると裏切られた気持になること間違いなしです。
まごうことなきギャグ漫画です。
“ばからもん”での日常描写で使われていた高いテンションが休む間もなく続いていく様子をイメージしていただければ伝わりやすいでしょうか。
シュールな笑いをとりにくるというよりは、パワーでゴリ押してくるタイプです。
テンションとしては『荒川アンダー ザ ブリッジ』などが近い気がします。

感動するようなシーンを極力省くことよって、勢いが全く衰えないまま最後まで一気読みできる作品になっています。

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残念なイケメン

“坂本ですが?”や”となりの関くん”など、最近勢いのある残念な”イケメンが登場する漫画”。
この漫画もある意味で、残念なイケメンシリーズと言えるでしょう。

イケメンで才能もあり、老若男女問わず多くの人々から好意を寄せられている主人公。

もっとも、今作の主人公である”半田清舟”は、上記の例のように”なにを考えているか分からない主人公”ではありません。

彼の残念な点はただ一つ。
自分に向けられている好意に全く気がついていないということ…
それどころか、自分に向けられた好意をネガティブな方向に解釈して暴走する始末…
そして、本人の暴走によって、周りの人々にさらなる勘違いをしてしまい…
まさに負のループ。
本編での半田の残念さの原点がここに…!!

本編を未読な人にも

“スピンオフ”という単語を聞くと、原作の引き延ばしやファンブック的な印象がどうしても拭えませんが、この漫画は違います。
本編を未読の人でも充分に読み応えのあるものになっています。
特に、上で述べたような残念なイケメンが登場する漫画がお好きな人には間違いないです。
もちろん、本編を読んだうえで読むとより楽しめることは間違いないですが、未読でも理解し難い部分は一切ありません。
むしろ、漫画にハートフルな描写、嫌な言い方をするならお涙頂戴を求めていない人であれば、こちらだけ読んだ方が良いのではないかとすら思えます。
それくらい作り込まれたハイテンションギャグ漫画。
スピンオフということをぬぐい去って手に取ってみてはいかがでしょうか。

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