レンズの奥に、隠した想い / 白衣のカノジョ 5巻 日坂水柯

白衣のカノジョ 5 (ヤングジャンプコミックス)

そ、そういう事じゃなくて──

こんな風に、嬉しさを、
少しだけ先取りしてしまうのも悪くない。

眼鏡なんです!

いきなり何を言い出したんだと思ってるかもしれませんが、メガネなんですよ!

大事なことなので二回言いました。
しかも表記を変えることで検索にかかりやすくなるかも、という小賢しい考えもセットです。

なのでもう一度言いましょう。

“メガネ”なんです!!

三回目です。もう良いですかそうですか。

というわけで、日坂水柯の白衣のカノジョの5巻が先日発売された。

以前の記事でも取り上げたようにわたしは無類の眼鏡好きなわけだが、これまた以前も書いたように、日坂水柯はわたしの中での眼鏡作家四天王の一人なのである。

日坂水柯といえば眼鏡。眼鏡と言えば日坂水柯と言っても過言ではない。

白衣のカノジョは、そんな日坂水柯が描く、思わず冒頭の文体が変わってしまうくらいに素晴らしい眼鏡漫画である。

今作は、理科教師の主人公と、同じ高校で養護教諭として働くヒロインとの秘密の関係を描いた恋愛漫画である。
同僚や生徒たちから隠れながらも、徐々に深まっていく二人のもどかしい距離感を丁寧に描写している。

日坂水柯はどうやら作画を筆で行っているようである。
そのためだろうか。日坂水柯の描く主線は、他の一般的な漫画に比べてかなり太くハッキリしていながらも、素朴で柔らかく女性的であり、ある意味では弱々しく揺れている。そしてそんな特徴が、繊細でゆるやかに進む物語に実にマッチしているのだ。

この特徴的な絵柄は、漫画を読み慣れているひとであるほどに、より印象に残るだろう。

と、つらつら説明を書いてきてはみたが、正直なところ、そんなことはどうでも良いのである。
より重要なのは、日坂水柯が眼鏡作家だということなのだ。

日坂水柯の描く漫画には眼鏡を掛けたキャラクタが頻出してくる。これまでの作品において、そのヒロインは全員が眼鏡キャラであった。そしてそれは今作においてももちろん健在である。

今作のヒロイン、支倉悠は白衣の似合う保健室の先生であり、一見するとミステリアスで何を考えているか分かりづらいクール系のキャラクタだ。
だがそれはあくまでヴィジュアルに限った話であり、その内面は恋愛に初心で天然なドジっ子なのである。主人公の些細な言動に焦ったり不意に突拍子もない行動をとったりと、そんな悠さんにいわゆるギャップ萌えを感じることができるのだ。

今作はS気質な主人公とそれに翻弄されるヒロインの、そんな二人の初々しいやり取りにニヤニヤしたり、微笑ましさに悶えたり、イチャつく二人を見て思わず壁を殴りたくなったりと、そんな気分を味わうことが出来る漫画である。

眼鏡好きなひとはもちろんのこと、そうでないひとにとっても、悠さんの可愛さはきっと伝わるのではないかと思う。

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人が物語を読むのは、人生が一度しかないことへの反逆だ。 そんな言葉を言い訳にして、積み本が増えていく毎日。 Twitter:pooohlzwg